2018年10月第3週のトルコリラは19.01円からのスタート。
先週は、トルコ政府が拘束中の米国人牧師ブランソン氏の解放に合意したと報じ、米国との対立が収束するとの期待からリラが買われ、19円台へ。(米政府高官は先の解放合意の報道を否定)
ブランソン牧師は、2016年に起きたクーデター未遂事件の首謀者とみるイスラム教指導者を支援した罪などでトルコ政府により拘束中で、アメリカ政府により解放要求を拒否続けてきました。しかし、アメリカの報復処置(輸入関税率)等で、少し軟化しているのではいう状況。
トルコリラの政策金利
年 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2018年 | 8 | 8 | 8 | 8 | 16.5 | 17.75 | 17.75 | 17.75 | 24 | 24 | ||
2017年 | 8 | 8 | 8 | 8 | 8 | 8 | 8 | 8 | 8 | 8 | 8 | 8 |
2016年 | 7.5 | 7.5 | 7.5 | 7.5 | 7.5 | 7.5 | 7.5 | 7.5 | 7.5 | 7.5 | 8 | 8 |
2015年 | 7.75 | 7.5 | 7.5 | 7.5 | 7.5 | 7.5 | 7.5 | 7.5 | 7.5 | 7.5 | 7.5 | 7.5 |
2014年 | 10 | 10 | 10 | 10 | 9.5 | 8.75 | 8.25 | 8.25 | 8.25 | 8.25 | 8.25 | 8.25 |
2013年 | 5.5 | 5.5 | 5.5 | 5 | 4.5 | 4.5 | 4.5 | 4.5 | 4.5 | 4.5 | 4.5 | 4.5 |
2012年 | 5.75 | 5.75 | 5.75 | 5.75 | 5.75 | 5.75 | 5.75 | 5.75 | 5.75 | 5.75 | 5.75 | 5.5 |
2011年 | 6.25 | 6.25 | 6.25 | 6.25 | 6.25 | 6.25 | 6.25 | 5.75 | 5.75 | 5.75 | 5.75 | 5.75 |
2010年 | 6.5 | 6.5 | 6.5 | 6.5 | 7 | 7 | 7 | 7 | 7 | 7 | 7 | 6.5 |
2009年 | 13 | 11.5 | 10.5 | 9.75 | 9.25 | 8.75 | 8.25 | 7.75 | 7.25 | 6.75 | 6.5 | 6.5 |
2008年 | 15.5 | 15.25 | 15.25 | 15.75 | 15.75 | 16.25 | 16.75 | 16.75 | 16.75 | 16.75 | 16.25 | 15 |
とらぬ狸の皮算用
2018年10月時点でのトルコリラの政策金利は24%。現在の価格は19.00円。単純に計算して、
19円 × 10,000通貨 × 24% = 45,600円
190,000円を預けていれば1年で45,600円の利息を得られる計算になります。え!?100万円預けたら年24万円じゃん、スゲーすぐに買いましょう、という方はご注意!
ただし、為替変動のリスクがあります。過去最低値は、2018.08.10の15.62円。そこまで下落すると19万円の価値が156,200円へと下がってしまいます。33,800の損になります。状況により過去最安値を割る可能性も大いにあります。
逆にいうと、19円を上回り20円を超える可能性もあるわけです。16円の時に買っていれば、現在は19円。3万円の得+その間の金利がもらえているのです。
トルコリラの価格の推移
以下のチャートはこの1年間のトルコリラの価格の推移です。
昨年の今頃は、トルコリラは30円付近でした。当時30万円で購入したトルコリラは、今では19万円になってしまいました。そしてご覧のようにトルコリラは終始右肩下がりの価格の推移。この辺のリスクを十分理解したうえでトルコリラの購入を検討しなければなりません。それでもこの高金利につられて買ってしまうわけです。為替のリスクさえ考慮すれば、何もしないで高い金利が入ってくるのですから単純に魅力的ですよね。
トルコの経済状況
2018.10.03にトルコ統計局が発表した2018.09月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比24.5%の上昇となり、超インフレという状況。一時は、エルドアン大統領によるブランソン牧師の長期拘束(解放拒否)の問題で、トルコリラが急落し、食品、日用品、交通などいろいろな分野の物価が上昇しました。この物価上昇が今後も続けば、さらなる経済の落ち込み懸念されます。中央銀行に対し、さらなる利上げ圧力が高まり可能性もあります。
経済の落ち込みと、政策金利の利上げはある意味紙一重という感じです。
FXでトルコリラを買う
FX業者の口座を開設しよう
まずは、銀行でトルコリラの購入はお勧めしません。
- トルコリラ取扱い銀行が少ない。
- 為替両替手数料が高額
- 預金金利もかなり低い
FX(外国為替証拠金取引)業者を通じ外国通貨を購入しましょう。
- ほとんどの業者がトルコリラ通貨の取り扱い
- 取引コストが安い
- 毎日金利(スワップポイント)が得られる。
- レバレッジを効かせた取引ができる。
など、スマホのアプリで売買ができるのも魅力ですね。
私はトレーダーズ証券「みんなのFX」で口座を開設して取引をしています。なぜなら、日々得られるスワップポイント(金利)が一番高いということが一番、スマホのアプリも非常に使いやすいし見やすいからです。
現在、トレーダーズ証券「みんなのFX」では、1万通貨に対して1日110円の金利が得られます。業界ナンバーワンです。
レバレッジを効かせて取引する
FX(外国為替証拠金取引)での為替取引は、簡単に言うと、証拠金を収めてその外国通貨を購入することになります。証拠金の額は取引したい通貨の額にもよりますが、日本国内の業者の場合はその通貨の最低4%の金額となっていますので、トルコリラの場合、現在が1トルコリラ19.00円とすると、1万通貨購入するとして19万円×4%で7,600円を証拠金として納めれば、1万トルコリラを購入できるという仕組みになっています。逆に言うと、自己資金の25倍の金額の取引ができるということです。
ただし、購入後、為替の相場が下へ動いて1トルコリラが18.99円以下になると、最初に収めた証拠金4%分以下になるために、証拠金自体が取り上げられ取引ができなくなります(ロストカットといいます)。そのため、証拠金ギリギリの金額の場合には、為替の下落に耐えられませんから、ある程度の余裕を持った金額を入金しておかなければなりません。
このある程度が非常に難しい。ほとんどの業者さんの場合、口座への入金はネットからの即時入金に対応しているので、私の場合は危なくなったら入金している場合もありますが、ある程度の部分を考慮しておきたいところです。
レバレッジは通常、自己資金との比率から〇〇倍という言い方をします。
- レバレッジ1倍:19万円の通貨価値に対して19万円入金しておけば、どんなに通貨が下落しても、その国が潰れて通貨の価値がなくなるまではゼロにはなりません。
- レバレッジ2倍:19万円の通貨の価値に対して95,000円を入金しておけば、1トルコリラ9.50円になるまで耐えることができます。(史上最安値:15.62円)
- レバレッジ3倍:19万円の通貨の価値に対して63,333円口座にあれば、12.66円になるまでは大丈夫。
- レバレッジ25倍:19万円の通貨価値に対して7,600円口座にある場合、一瞬でも1トルコリラが19.00を割ると負けが確定!退場となります。
という具合。何倍で取引するかは自身の裁量ですので、これがある程度の難しさです。
見方を変えると、
超安全に考えてレバレッジ1倍で取引する場合、19万円入金して1万通貨購入すると、日々の金利(スワップポイント)が100円(年間で36,500円)
同じ19万円でもレバレッジ2倍で取引すれば、19万円の入金で2万通貨購入するわけですから、日々の金利は220円(年間で73,000)もらえる計算になります。ただし為替相場が大きく動いて9.50を下回ると証拠金の19万円を失うことになります。現在の史上最安値が15.62円、今まで15.62円を下回ったことがないので、1トルコリラ9.50円というのは、あり得ない話ではないものの今すぐに危険というレベルではないでしょう。
このように危険のレベルを、経済情報、政治情報などを考慮して、ある程度の下落を予想して証拠金を設定して入金しておかなければなりません。
一般的に、高金利通貨での取引はレバレッジ2~3倍といわれています。
私の場合は、現在19.00円として、史上最安値が15.62であることから、15.00円をめどにして4万円の余裕資金+証拠金は7,600円として、5万円以上で1万通貨を買うという自己ルールにしています。
トレイダーズ証券「みんなのFX」での私の現在の取引状況です。
20万円を入金して、相場を見ながら1万通貨単位ずつ購入して現在は合計4万通貨を保有しており、平均値17.217円です。上記のスクショを撮った時点では19.317円になっているので、為替取引として84,020円儲かっていて、さらにスワップ金利が15,610円ですので、現在の儲けが合計99,673円です。最初の証拠金と合わせると、総資産299,673円あるということになります。今年の8月から始めたので、年利で計算すると250%程度にはなります。
ちりも積もればということで、複利効果を狙って、スワップ金利が50,000円になれば、さらに1万通貨を購入することにしたいと思っています。
- 4万通貨、スワップ440円/日 → 5万円達成まで113日
- 5万通貨、スワップ550円/日 → 5万円達成まで91日
- 6万通貨、スワップ660円/日 → 5万円達成まで76日
最近では、1,000通貨単位で取引できる業者も増えてきており、少額からでも取引できる業者があります。上記すべての計算を10分の1で考えればイイと思います。トルコリラの場合、今現在19.00円の前提で、760円で1000通貨を購入でき、日々11円の金利を受け取ることが来ます。もちろん余裕資金は忘れずに。
私も使っている、トレイダーズ証券「みんなのFX」の無料口座開設はこちら
実は私、2018/8/10にトルコリラの急激な下落により、200万円程度ロストカットされています。
当時、22円台で40万通貨持っていました。毎日4000円程度の金利が口座に入り、のほほんとしていたところ、
アメリカ政府は、トルコ政府がブランソン米国人牧師の拘束に関与したとして、トルコ政府高官への制裁を発表、それに対し、エルドアン大統領はアメリカに対抗措置を取ると表明。両国の関係悪化からトルコリラが大きく売られました。そして、お互いに具体的な解決策は出されないまま、トランプ米大統領は、報復措置としてトルコから輸入するアルミニウムと鉄鋼の関税率を2倍に引き上げると表明。対米関係の悪化に加えて、6月の大統領選で再選したエルドアン大統領による金融政策への介入などの強権的な政権運営に対する懸念も相まって、トルコリラの売りを加速させ、トルコリラは、対米ドル、対円で大幅に下落し、過去最安値を更新し、その流れに巻き込まれたのです。
さてこの記事の最初のチャートに話を戻すと、
昨年10月ごろは1トルコリラ30円という状況、誰が1年足らずで15円台まで下落すると予想できたでしょう。30円台の諸先輩方、さらに昔には1トルコリラ40円、50円、それ以上の時代もありました。既に退場されてしまった方、追加証拠金を収めて凌いでいる諸先輩方もいらっしゃると伺います。
現在は19円台で、通貨としても非常に買いやすい手ごろな値段ですし、その分リスクも当時から比べれば低いと思われます。30万円が半分になれば15万円の損ですが、19万円が9.50になっても95000円の損で済みます。
しかし、歴史は塗り替えられます。現在の市場最安値15.62を割らないという保証はどこにもありません。しっかりと余裕資金をもってスワップ金利生活を送りたいと思います。
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